ソロル部屋
43.[あるのかもしれナイ] 「ええねん、トントンは立場上色々考えなならんこともあるんやし！ 全然気にしてへんで」<br>「ありがとな。ひとらんもそれでええんやね？」<br><br> そう聞かれると、畜舎の主であるひとらんらんも、快く頷いた。<br><br>「勿論。ゾムとイフリートの絆は、本物だから」<br>「じゃあこれからは庭を開放するかわり、屋敷の用心棒をお願いするで」<br><br> その言葉にゾムの顔がぱあっと明るくなり、イフリートが了承するかのように一声吠えた。そして満場一致でイフリートを放し飼いにする事を受け入れたのである。<br><br>「ありがとう皆！ お礼に俺が今朝の飯作ったるからな！」<br>「それはよしてくれぇっ！！」<br><br> 全員の声が、綺麗に重なった朝であった。<br><br><br>完 09/12 20:05 PC PC
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