ソロル部屋
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95.[調] …彼の記憶を覗いた時、少し過去にも触れた。触れてしまったのか。彼にその事を聞いても首を傾げるまでだ。新しめの記憶は狙撃銃を鬻いで楽しそうに高所を陣取る彼の記憶。身の丈に合わない大きなローブで身を隠し、隙間を駆けて闇討ちと、戦のことしか無かった。死んだあとの記憶も少しあったが、それは自分も知っている記憶も多い。しかしその記憶には屋敷の人間はあまり映らなかった。それよりも真っ先に見えた記憶はその、彼の知らない記憶だった。 そのロゼットという人間と彼は同時期に軍に入った、優秀な2人組だったそう。ロゼットは中近距離、彼は超遠距離と軽く近距離と役職的にもかなり互いに依存し合う仲。その出会いは軍とは無関係なある施設だった。 カメラのシャッター音や、ポーズ指令などが行き交うモデルの撮影シーン。背中を合わせて彼らはウインクをしていた。ロゼットは左目を、彼は右目を閉じていた。その撮影の途中、パリンと音がして彼らは上を見てしまった。パラパラと落ちたのはガラス片で、撮影陣が言うには照明が熱を持ちすぎたので冷やしたところガラスが割れたと。そのガラス達は不幸なことに彼らの目に入り、左目と右目は犠牲になった。しかし奇跡的な事に、視力は回復した。だが色が変色してしまった。ロゼットの右目は紫に、ロボロの左目はピンクに。…真っ先に上を見た彼らは訴えた、スタッフのひとりがその照明のガラスを割ったことを。しかしそれらは信用されることなく足蹴にされた。それで彼らは互いに依存し合い、親友、はたまた恋人のような歪な関係が出来上がったようだ。…今の彼の心はどこにあるのだろう。 09/30 13:01 PC Android
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