夏の終わり
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「やあ、遠いところをよく来たね、そんなに畏まらなくても大丈夫だよ。久しぶりに会ったが、その後はどうかね」 「恐れ入ります。敵も多く身寄りのない私を、匿っていただくような事になって」 トントンは深々と下げていた頭を上げて、グルッペンの叔父にあたる男性を見る。叔父はグルッペンの父によく似ており、精悍で、知性と優しさを備えた瞳を持つ人物だ。幼少の頃たまに顔を合わせたことがあった……らしい。今の自分にはその記憶もないが、自分のマイナスになる事はあえて口にしなかった。 「何を言っているんだ。君の真面目な人柄は幼少の頃から理解しているからね、そんなに遠慮する事はないさ。今日はどうしたんだ、あの屋敷に何か問題でも?」 「あ、いえ……建物自体には何も問題はないのですが、数人同居人が増えまして、その人物に部屋を貸与している状態です。事情があって現在彼らから家賃を納めてもらっておりません」 「そうか、ふむ。彼らというのも、戦渦に巻き込まれ傷ついた者たちなのだろう?」 「ええ、その通りです。その間自分が何とかします、なので出来れば許可をいただきたく……」 そこで叔父の手が、自分の肩にポンと置かれ、ハッと目を大きくする。 「何を水臭い事を。君の判断なのだから、任せよう。君は優しい、傷ついた者を放っては置けないだろう。グルッペンもそうだった。君を見ていると、溺れてうちに流れ着いた君を庇い、自室に連れ込んで帰さなかった彼を思い出す」 「そうですか……勿体無いお言葉、そんなに信頼を置いていただいて、本当にありがとうございます。ご期待に沿えるよう、今後も厳しく管理いたします」 「ああ、頼んだよトントン君。昼食がまだだろう、どうかね? ウチのシェフが腕を振るってくれると思うよ」 そんな叔父の提案に、トントンは笑顔で是非にと誘いを受けた。
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