夏の終わり
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「グルさんに、教えてやるべきなんやろうか」 今でもライラを愛しているグルッペンに、この事実を突きつける。それは想像を絶する様な苦痛を、彼に与えせしめる試練となろう。もしかすると彼は哀しみのあまりに悪霊へと化してしまうかもしれない。だがそれでも、人の死は、死である。死とはそれ以上でも、それ以下でもなく、皆に平等だ。トントンは昔の友、ライラの墓の側に傅いた。 「誰より優しいあなたなら、きっと俺の願いを聞き届けてくれるはずや。彼の幸せを願うなら、もうこれ以上彼を苦しめんでくれへんか。グルッペンの事は絶対に、俺の命が尽きるまで支えて見せる。その後俺の魂が、地獄に落ちてもそれは構わない……やから、俺の事をまだ友人と思ってくれているなら、どうかこの古い友に時間を下さい」 そんな願いを込めて、墓石に刻まれたR.I.Pの文字をそっとなぞった。 馬車が領内へ戻ってきたのは、午後九時を回ったところであった。帰りの遅さを心配してか、扉の前にグルッペンが立っていた。彼はそうやって、いつも自分を心配してくれる。 「ただいま戻りました、グルさん」 「遅かったな。機嫌は直ったのか?」 「ええ、それなりには。ちょっと足をのばして寄るところがあって」 「ほう、叔父にチェスでも誘われたかと思っていたが。お前が寄りたい場所がタミアラ国内にあったとは、驚きだ。生家へでも戻っていたのか?」
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