夏の終わり
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「ええねん、トントンは立場上色々考えなならんこともあるんやし! 全然気にしてへんで」 「ありがとな。ひとらんもそれでええんやね?」 そう聞かれると、畜舎の主であるひとらんらんも、快く頷いた。 「勿論。ゾムとイフリートの絆は、本物だから」 「じゃあこれからは庭を開放するかわり、屋敷の用心棒をお願いするで」 その言葉にゾムの顔がぱあっと明るくなり、イフリートが了承するかのように一声吠えた。そして満場一致でイフリートを放し飼いにする事を受け入れたのである。 「ありがとう皆! お礼に俺が今朝の飯作ったるからな!」 「それはよしてくれぇっ!!」 全員の声が、綺麗に重なった朝であった。 完
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