夏の終わり
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鳴り響く爆発音、銃声、悲鳴、様々な感情が混ざり合う叫び、自然や何かしらの建築物があったとは思えない程、ボロボロになり屑と化したこの場所。足元には、人であった物や瓦礫、もしかしたら不発弾もあるかもしれない。 そんな戦争真っ只中の戦場を、隣にいる幼馴染と共に前線を上げていく。 敵の「死にたくない」という醜い叫び声が自分の手で途絶えさせつつ、自分達の勝利の為に、と十字架に誓いながら。自分たちも死にたくない。皆同じ気持ちだろう。 そんな作業を何度も、幾度も繰り返して、前線をどんどんと上げていく。あぁ…勝利が見えてくる。努力が、報われる!高揚を抑えながら、敵の喉元をナイフで確実に掻っ切る。時折ちょっとした擦り傷や切り傷が痛むが、そんなの気にしていたらキリがない。気にせずに、掻っ切って、掻っ切って、たまに銃声を鳴らし、また掻っ切って。 もしかしたら、勝利がもう近付いてきているのではないか?そんな淡い気持ちを抱き、この辺りの敵は殲滅したから移動しよう、と幼馴染に伝える為に振り向く。……刹那、感じたのは、小さな殺気。方向は、右斜め下。…死体だらけの敵の兵の一人が、此方に銃を向けていた。狙いは… 何か声を掛けようとする前に、身体が先に動いていた。幼馴染を急いで抱き込めば、次に感じたのは脇腹から身体の内部で起こる痛み。 …あ、うたれた。そう思うのも一瞬で、視界はどんどんと歪んでいき、暗くなっていく。 …幼馴染が、何か叫んでいる。…ここで、時分に何かしらやっていたとしても、勝利を逃すだけ。なら… 「 俺は、大丈夫や。…だから、そのまま、前線を…」 上げていけ。そう伝える前に、身体が不意に浮いた。前側から温もりを感じる。 …背負われているのか。前線にも行かずに。 浮いていて、温もりを感じて、ゆらゆらと揺れる。その揺れも、何処か眠くなるような揺れだった。 ……あぁ。もうだめだ。かんがえるのも、めんどうになってきた。 ゆっくりと、めをとじる。ねむりにつこう。 おいていくのはすこしざいあくかんがあるけど、だいじょうぶ。むかえにいくから。 さぁ…と身体から血の気が引いていく。手からも、力が無くなっていく。 ……… また、あいにいくからね。どんな身体になってでも、またたのしく、君と過ごす為に。 《 IF 戦時中に死んだのが、幼馴染ではなくゾムだったら。 》
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