夏の終わり
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実は数年前、アッシュブロンドの彼とは同じ場所へ配属になり、そこでかなり可愛がってもらったものだ。金のない自分に飯を奢ってくれたり、浮気がばれて女から逃げているときに匿ってくれたり。さすがに浮気がばれて逃げ回っていた時は汚物を見る様な目をされたが、それでも匿ってくれるような優しい男なのだ。 「問題は……トントン少佐か、長いし面倒やしトンちって呼ぼ」 続いて勝手なあだ名をつけた隣の大柄な男に目をやれば、一目で解る、自分の大の苦手なタイプである。全てを射貫くようなあの目は、つけ入る隙を与えない者の目だ。 「あ〜拗らせとるやつやな。人間不信の極みっちゅーか……何にせよめんどくさそうなやっちゃ、あんまり関わらんとこ」 そうは言えどもこれからその件の男による内部監査が行われ、是正勧告されればそれこそ眠る時間もないぐらい必死に働かなければ取り戻せなくなるだろう。ガバってなければええなぁ、と他人事のような思いが浮かんでは消えた。 結論から言えば、今回の内部監査では大きな問題は見つからず、拠点の人間たちはホッと胸をなでおろした。鬱もトントンから聴取をされているときは、気が気ではなかったが、終わってみれば何という事はなかったようで、心底ほっとした。そんな和んだ空気の中、目立つ金髪が、壁沿いにひっそりと立っていた鬱の方へとずんずん向かってきた。 「よう鬱少尉!」 「あ、コネシマ少尉」 昨夜はどうもどうもと、互いにしか解らない挨拶を交わしあう。 「何もなくてよかったなぁ。これで会食も雰囲気悪くなくてすんだやん」 「ホンマそれな、はーどうなるかと思たわ」 「その服煙草臭いで? 鬱少尉」 コネシマが自分の一張羅を指さして言う。実はずっとクローゼットにかけていたせいで、その式服からは取っても取り切れない煙草の燻された匂いがついてしまっていた。自分でも気付いていたが、あの時間からではクリーニングも無理であった。 「やっぱガバったわ、僕」 「結構解んでその匂い。ツッコミが入らなきゃええけどなぁ……特にあの黒髪の少佐には気ぃつけや」 「せやな……」
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