夏の終わり
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戦友は元々スパイだったらしくて、証拠も無かったが怪しい点がいくつかあった為自分の罪は無しにして貰えた。 だが彼を殺した感覚は無くならない。スパイだったとしても、初めて出来た友達で、戦友だったのだ。だがどうだ、自分の手で彼を殺し、自分の手で人の命を無くした。その重さを分かってても尚、今更後悔しても遅かった。 彼と自分は同じ部屋でありとても仲が良かった。だから、彼が居なくなった部屋はとても寂しく、悲しく、毎晩彼の事を思い出しては声を押し殺して泣いていた。身体を震わせながら、彼を思い出して。 「 良くやった、シャオロン。 」 それを初めて言われたのは戦争が起こった日だった。人の命の重さを持ってても尚無くならない感覚に身を委ねて自分を闘い続けた。相棒とも言われるシャベルを持って。 僅か5分前後で一隊を全滅させ、とても活躍したと言う事で褒め言葉が送られた。そんなものどうだってよかった、どうしても人を殺すと同時に彼の事を思い出し、泣きそうになる毎日だった。戦争なんて無くならない時代に、少し嫌気が差した。 それでも人を殺した感覚は収まらない。いつの間にか自分は笑っていて、もう人の命の重さ等どうでも良かった。もう、大切な物は此処には無い。自分がこの世を去るまで終わらない戦争。 ……だったら、もういっその事壊せば良い。 思いきって振ったシャベルは宙を浮き、代わりにこの世を去った目の前の人だったものと生暖かいものが頬を伝う。それを拭っては自分の部下に連絡を出し、ミヨイ軍へと戻る。 心を無くしたかと問われれば無くしたと答えれる様な無表情さ。だが、戦友のドッグタグはつねに持っており、彼から貰ったピアスは何時も付けている。 心を無くしたか無くしてないかなんてどうだって良い。この国ではどちらかが死ななきゃ終わらない。それが戦争だ。 何時か教えて貰った戦友の言葉に、乾いた笑いが出た。 その数分後に戦争は終わり、この戦争は我々の勝利という事で終わった。 「 あんた、誰なん? 」 ___そしてこれが、初めて人に恋をし、初めて心を無くさなくて良かったと思う悲しい物語だった。 完
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