夏の終わり
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ぼおっと血に汚れた地面を見ていた。雨が降ったばかりで湿っていて気持ち悪かったが、立ち上がれないほど体が重いから我慢する。寝そべっていても銃ぐらいは持てるのに、体に鉛でも鉄でも入ってるんじゃないかなんて疑うくらい、体はビクともしない。このまま、俺は死んでしまうのか。そう考えると走馬灯が脳内で流れ始める。幼少期の記憶、士官学校での記憶、軍人になってからの記憶が鮮明に思い出していく。草むらで遊んだり、ゲームしたり楽しかったなぁ……士官学校も辛かったけど、いっぱい褒められたなぁ……軍に入っていい功績が残せた、部下もたくさんいた……。あ、トントンもいた。トントンは……なんで、なんで裏切ったのだろう。一番、近くで見ていたはずなのに、俺の指示に問題があったんだろうか。嫌になったんだろうか。よくおやつを盗んでたからだろうか、もしかしたら、自分の隣が嫌だったのか。それとも、俺自身を嫌いになったのだろうか。先に婚約者ができてしまったことが気に食わなかったのだろうかなんて、彼が思ってもないようなことを考え続ける。どろりと、心に生暖かい液体がくすぐったくなるように撫でる。重い、何もかも重い。そういえば、ライラには申し訳ないことをした。約束を破ってしまった。生きて帰ったら結婚式をしようって言って指輪まで用意したのに、自分の嫁の晴れ姿も見れないなんて情けない。ライラ、トントン、どうか忘れて欲しい。こんなに地獄のような時間を生きずに忘れてくれ。俺は情けないやつだ。大切な人を二人も悲しませてしまうのは、情けない。……どうか、もし、神がいるのなら全部忘れさせてくれ。万が一、あの世で会っても何事もなくすれ違える関係にしてくれ。その方がきっと幸せだ。自分勝手な願いを許してくれ、こんな感情を苦しい感情を誰にも味わせたくない。どうかこんな感情を消してほしい……。あの狂いそうだった日々を、辛い記憶を消してくれ……自分勝手な俺を誰か許してほしい。 「すま……な……い……」 目の前が真っ暗になった。
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