夏の終わり
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[限定公開] if 昼下がりの団地にて 「トン氏、気をつけてな」 春、桜が咲き気持ちのいい朝。夫であるトントンにカバンとお弁当を渡すとそう言って微笑む。もう結婚して2年が経つが、毎朝こうやって夫を送り出すのが妻であるグルッペンの日課だった。 「残業入ったら連絡するわ。じゃ、行ってくる」 「待て、トントン」 もういこうとするトントンの腕を掴んで引き止めると、自分より少し背の高い相手に届くように背を伸ばして頬にキスする。 「ちょっ……グルさん……」 「ふ、いってらっしゃい。仕事頑張ってな」 顔を少し赤くしたトントンに微笑み、そういうと、玄関先で見えなくなるまで見送る。 「コネシマさん、いってきまーす」 「おう、気をつけてなー」 ふと、隣からそんな声が聞こえるとそっちの方を見る。どうやら、隣の夫婦も見送っているようで。 「ショッピ、頑張れよー?」 「グルッペンさん。おはようございます」 隣の夫婦の夫、ショッピはトントンの部下でたまに四人で出かけたりと夫婦ぐるみで仲良くしてもらっている。その妻であるコネシマと一緒にショッピを見送る。見えないところまで見送ると、コネシマと目を合わせてアイコンタクトをし各々の部屋へ戻る。 「……」 グルッペンが部屋に戻ると、冷蔵庫から作りすぎてしまった煮物を取り出して風呂敷に包む。お隣さんに持って行くだけなのに何故か心臓がうるさいくらい高鳴っていた。 包むと、部屋の中で深呼吸をしてからお隣へ行きチャイムを鳴らす。 「コネシマ……煮物、おすそ分けに来たんだが……」 そう扉の向こうに話しかけると、ゆっくりと扉が開く。 「ありがとう。よかったら上がってってや」 平常心を保って言っているように見えるが、よく見ると指先が震えている。コネシマも緊張しているようだった。 「……お邪魔します」 グルッペンがそういうと、コネシマの家の部屋の中に入る。キィ…バタンッと静かな団地に扉が閉まる音が響いた。
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