夏の終わり
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いつもと口調違うなんて思いながら大人しく待つ。アサシンが逃げてと言ったのはライダーが来るからなんだろう。らんらんの時点でもう油断してたなんて反省をする。 「もうすぐ着きます。そのまま突き落とすけど、足折れないし死なないから安心して」 「は?なんでそこ雑なん?」 「肩入れしたって思われて攻撃されないため」 そう言いながらライラは俺のシートベルトを外して強引に腕を引いてヘリのドアの前に立たせる。 「じゃ、はい。楽しい戦い見せてくださいね」 ドアが開けられると、強い風に息を飲む。ビルのヘリポートの真上あたりに止まっているようだ。この高さは流石に死ぬだろうなんて尻込みしていると、ドンっと押される。 「じゃあな!!シャオロン!!」 「はああああああああぁぁっ!?」 にっこり笑うライラにそう叫ぶ。叫んでいる間も重力に体が押される。どう着地すればいいんだ?足から?なんて混乱して目をつぶっていると、ふわっとした感覚がある。 「?もう着いてる……」 そんなことを呟いて真上を見ると、ヘリから顔を出したライラがいた。俺の着地を確認すると顔を引っ込めヘリが大きな音と風を生み出し、中心部へ飛んで行った。 「……とにかくアサシンを見つけんと」 そう呟くと、ビルの屋上から下を覗き込む。 「手負いなのによう戦えてますね」 黒いバイクを滑らせるように走らせながら片手で機関銃を撃つライダー。撃つ先には左腕を押さえながら避けるアサシン。見つけたなんて思うと、アサシンの名前を叫ぶ。こそこそ呼んでも仕方ない。
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