夏の終わり
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トントンを呼び止め、マフラーを引っ張って引き寄せると半開きの口にキスをする。口の中に舌を入れ、丁寧に荒々しく歯茎をなぞったりする。離そうとする手を掴み、息が苦しくなるまで口から離さない。ぴりぴりとゆっくりとしたあたたかさが口から流れ込む。あぁ、これが…… 「んっ!はっ、あ……グルさん!!い、いい加減にしてください!」 「ふ、すまない。頑張れるようにおまじないだ」 「はぁ?……まったく、変なことするなぁ」 恥ずかしそうに顔を赤らめるトントン。可愛らしい……美形ではないのにときめく。彼奴はこういう気持ちでこいつを選んだ…… トントンが何処かへ行くと、自分の口に指を当てる。 「これが、この体に刻まれた愛の味……ふはっ」 なんて甘美なんだろう。そうだ、これだ…… 「ふふ、これはいい。存分に使ってやろう。……この体もこの世界も……」 そう言うと、朝飯を残したまま外へ出た。 終わり……?
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