夏の終わり
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ふと、浅い眠りから目が覚める。 今も軍で活動している自分にとって、深々と意識を落としてしまうのは命を捨てているのと同じようなものなので、何か物音が聞こえたり、気配を感じたりすると目が覚めてしまうのだ。 今回は鳥の囀。まだ日も昇っていない朝方。まだ肌寒く感じるこの時期、布団から出るのは億劫だった。だからといってまた眠りにつけるのか、と言われればとても無理だった。 目が覚めてしまっては仕方ないし、せっかくの休日だが身体を動かさないのは落ち着かないので、のそのそとゆっくり布団から這い出る。 部屋に残るひんやりとした空気が肌を掠めて、寒さから逃げるように見慣れた黄緑のパーカーを着込んで、小さな引き出しから十字架が2つとネームタグの付いたネックレスを取り出し──、
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