「コネシマ、こっちじゃないぞ。この店だ」 終始、迷いながら目当ての花屋に着くとコネシマを引っ張って店内へ入る。 店内には、美しい花たちが頭を揃えて並んでいた。上にはドライフラワーが吊るされ、なんともお洒落な店内だった。「で、グルッペン。何が欲しいんや?」「赤い菊が欲しい。分かるか?」「んー……花に疎いし、聞いてみるわ。すみません」 コネシマはカウンターに向かい、店員に赤い菊があるかと尋ねると、あるようで置いてある場所に案内してくれる。銀色のバケツの中には大きな菊の花がお行儀よく足を洗っていた。これだとグルッペンがコネシマに伝えると、コネシマはそれを店員に伝える。「プレゼントですか?」「……あー、プレゼントです。でも、一輪だけのシンプルな花束にしてください」「かしこまりました。少々お待ちください」 店員はそう言うと、バケツの中から赤い菊を一輪だけ持って奥に行ってしまった。コネシマは、グルッペンに伝えたことをしっかり伝え終わり、特に花を見る趣味はないため、ショーケースにもたれ、ぼーっとしているグルッペンはキョロキョロと図鑑と実物とを楽しそうに見比べていた。「お待たせしました。〜円になります」 コネシマは、びくっと肩を揺らすと店員にお金を渡し、花束を持って店内を歩き回っていたグルッペンと一緒に家路につく。
「コネシマ、こっちじゃないぞ。この店だ」
終始、迷いながら目当ての花屋に着くとコネシマを引っ張って店内へ入る。
店内には、美しい花たちが頭を揃えて並んでいた。上にはドライフラワーが吊るされ、なんともお洒落な店内だった。
「で、グルッペン。何が欲しいんや?」
「赤い菊が欲しい。分かるか?」
「んー……花に疎いし、聞いてみるわ。すみません」
コネシマはカウンターに向かい、店員に赤い菊があるかと尋ねると、あるようで置いてある場所に案内してくれる。銀色のバケツの中には大きな菊の花がお行儀よく足を洗っていた。これだとグルッペンがコネシマに伝えると、コネシマはそれを店員に伝える。
「プレゼントですか?」
「……あー、プレゼントです。でも、一輪だけのシンプルな花束にしてください」
「かしこまりました。少々お待ちください」
店員はそう言うと、バケツの中から赤い菊を一輪だけ持って奥に行ってしまった。コネシマは、グルッペンに伝えたことをしっかり伝え終わり、特に花を見る趣味はないため、ショーケースにもたれ、ぼーっとしているグルッペンはキョロキョロと図鑑と実物とを楽しそうに見比べていた。
「お待たせしました。〜円になります」
コネシマは、びくっと肩を揺らすと店員にお金を渡し、花束を持って店内を歩き回っていたグルッペンと一緒に家路につく。