タミアラの聖杯戦争7「あとはランサーや。まだいけるやろ?」「舐めないでくださいよ、それくらい余裕です」 シャオロンが消えたあと、ライダーとそんな話をする。ライダーのバイクの後ろに乗ると、ライラを呼び出してエーミールの拠点の場所を聞く。もう少し、もう少しで終わる……なんて考えながらバイクを走らせる。太陽は真上から少し傾き、もうすぐ夕方に入りそうな空だった。 エーミールの拠点周辺まで来ると、空は赤く焼けていた。太陽もオレンジ色に輝き、後ろから降り注ぐ光が眩しかった。ふと、顔をあげると、エーミールの大きな屋敷が見える。屋敷は重厚で俺たちを威圧するようにそこにあった。最終決戦、意識すると緊張するが意識しなければならない。もう後がないんだ。「着きましたよ。マスター」「あぁ、行こう」 ついたと言われると、バイクから降りる。すると、玄関の扉が開く。そこから出てきたのはエーミールだった。「コネシマさん。ようこそ、貴方が最後の一人なんですね」「まぁな……さ、やろうや」「落ち着いてください……お茶でもどうです?」 にこにこといつもの笑顔でそう言う相手に顔をしかめ、不思議そうにする。こんな時にかなんて思う。さっさとやってしまおうとライダーに合図を出そうとする。「あー!何勝手に始めようとしてるのー!!」 舌ったらずな子供のような口調が聞こえる。金属が土の上をなぞるようなざりざりとした音が聞こえる方を見る。「ランサー、すみません。さて、そろそろ始めましょう。役者は揃いました」 芝居じみた口調でエーミールがそう言う。ふと、ライダーを見ると頬に汗を伝っていた。恐怖にまみれたような顔をしていたので、肩を叩いて話しかける。
タミアラの聖杯戦争7
「あとはランサーや。まだいけるやろ?」
「舐めないでくださいよ、それくらい余裕です」
シャオロンが消えたあと、ライダーとそんな話をする。ライダーのバイクの後ろに乗ると、ライラを呼び出してエーミールの拠点の場所を聞く。もう少し、もう少しで終わる……なんて考えながらバイクを走らせる。太陽は真上から少し傾き、もうすぐ夕方に入りそうな空だった。
エーミールの拠点周辺まで来ると、空は赤く焼けていた。太陽もオレンジ色に輝き、後ろから降り注ぐ光が眩しかった。ふと、顔をあげると、エーミールの大きな屋敷が見える。屋敷は重厚で俺たちを威圧するようにそこにあった。最終決戦、意識すると緊張するが意識しなければならない。もう後がないんだ。
「着きましたよ。マスター」
「あぁ、行こう」
ついたと言われると、バイクから降りる。すると、玄関の扉が開く。そこから出てきたのはエーミールだった。
「コネシマさん。ようこそ、貴方が最後の一人なんですね」
「まぁな……さ、やろうや」
「落ち着いてください……お茶でもどうです?」
にこにこといつもの笑顔でそう言う相手に顔をしかめ、不思議そうにする。こんな時にかなんて思う。さっさとやってしまおうとライダーに合図を出そうとする。
「あー!何勝手に始めようとしてるのー!!」
舌ったらずな子供のような口調が聞こえる。金属が土の上をなぞるようなざりざりとした音が聞こえる方を見る。
「ランサー、すみません。さて、そろそろ始めましょう。役者は揃いました」
芝居じみた口調でエーミールがそう言う。ふと、ライダーを見ると頬に汗を伝っていた。恐怖にまみれたような顔をしていたので、肩を叩いて話しかける。