「………ぁ、」あまり物のない引き出しの隅。不意に視界に入って、目が離せなくなった。…星型の砂が入っている砂。昔、親友から貰った物をずっとずっと大切にしていた。今は瓶もヒビ割れボロボロになっているが、常に首から提げている物同様かけがえのないものであった。あの頃の自分は、母や父を戦争で亡くした、可哀想で純粋なただの男の子だった。今ではこんなにも歪んでしまって。自分がこんなにも歪んだのは、もっと強くなって周りの皆を守りたかったから?…違う。両親や親友を殺した敵へと復讐のため?…違う。みんなに頼られたかったから?…違う。全部違う。こんなに歪んだのは、自分を守るためだ。臆病な自分を隠すため、自分の存在を怖いものと認知させ他の人を近付かせないため、…一人で、居たかったため。
「………ぁ、」
あまり物のない引き出しの隅。不意に視界に入って、目が離せなくなった。…星型の砂が入っている砂。
昔、親友から貰った物をずっとずっと大切にしていた。今は瓶もヒビ割れボロボロになっているが、常に首から提げている物同様かけがえのないものであった。
あの頃の自分は、母や父を戦争で亡くした、可哀想で純粋なただの男の子だった。
今ではこんなにも歪んでしまって。
自分がこんなにも歪んだのは、もっと強くなって周りの皆を守りたかったから?…違う。
両親や親友を殺した敵へと復讐のため?…違う。
みんなに頼られたかったから?…違う。全部違う。
こんなに歪んだのは、自分を守るためだ。
臆病な自分を隠すため、自分の存在を怖いものと認知させ他の人を近付かせないため、…一人で、居たかったため。