「戦いたくないんやったら、セイバーに命令しろや。自害しろって。パラスアテナ……ライラが言うには、サーヴァントさえ消えればこの戦争から除外になる。選べや。どうせ、ここの記憶はなくなるみたいやし」「ッ……」 自害を命じる……セイバーにそんなことさせたない。でも、ゾムとも戦いたくない。どうすればいいか分からず、呆然と立っているとセイバーに肩を叩かれる。「トントン。嫌ならいつでも自害を命じてくれ。……俺は、聖杯を手にいれるために召喚されたが、お前が嫌ならその役目を放棄していい。1つ、1つ命じてくれるだけでいい。戦えと、そう命令してくれれば」 真っ直ぐな言葉だった。あぁ、記憶はなくてもセイバーはあいつそのものなんだ。なら、俺は……「戦うで。戦ってくれ、セイバー」「……あぁ、了解した。マスター」 胸に手を当てて深呼吸すると、ゾムとアーチャーの後を追って外へ出た。ついたのは模擬戦の時に使う戦場だった。戦い慣れているからここの場所を選んだんだろうか。「3つカウントしたら始めやから、覚えといてや」「……あぁ」 ゾムにそう言われると、セイバーの後ろに立つ。指揮能力が試させられる……自分に出来るだろうか。……いや、やらなあかんのや。セイバーならできる。そう考えながら左手の甲の令呪を撫でる。
「戦いたくないんやったら、セイバーに命令しろや。自害しろって。パラスアテナ……ライラが言うには、サーヴァントさえ消えればこの戦争から除外になる。選べや。どうせ、ここの記憶はなくなるみたいやし」
「ッ……」
自害を命じる……セイバーにそんなことさせたない。でも、ゾムとも戦いたくない。どうすればいいか分からず、呆然と立っているとセイバーに肩を叩かれる。
「トントン。嫌ならいつでも自害を命じてくれ。……俺は、聖杯を手にいれるために召喚されたが、お前が嫌ならその役目を放棄していい。1つ、1つ命じてくれるだけでいい。戦えと、そう命令してくれれば」
真っ直ぐな言葉だった。あぁ、記憶はなくてもセイバーはあいつそのものなんだ。なら、俺は……
「戦うで。戦ってくれ、セイバー」
「……あぁ、了解した。マスター」
胸に手を当てて深呼吸すると、ゾムとアーチャーの後を追って外へ出た。
ついたのは模擬戦の時に使う戦場だった。戦い慣れているからここの場所を選んだんだろうか。
「3つカウントしたら始めやから、覚えといてや」
「……あぁ」
ゾムにそう言われると、セイバーの後ろに立つ。指揮能力が試させられる……自分に出来るだろうか。……いや、やらなあかんのや。セイバーならできる。そう考えながら左手の甲の令呪を撫でる。